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きくち村のしょうゆ「本醸造 なま」濃口醤油:発酵食講師がイチオシする 今使っている発酵調味料紹介

東京 浅草橋で発酵食教室をやっているさゆりっぷです。

旅と発酵が大好き過ぎて、このブログのサブテーマが『旅と発酵と・・』なのです。

今回は「今使っている醬油」のご紹介です。

発酵食講師をやっていることもあり、いろんな醤油をあれこれと爆買いしては試しています。

爆買いっぷりはこちらの記事を参照

そんな私がこの記事を書きたい!という衝動に駆られたほど素晴らしい醤油に出会いましたのでご紹介です。

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熊本 きくち村のオリジナル醤油

ラベルです。

ご紹介したい醤油は、

きくち村オリジナル「木桶熟成 天然醸造醤油 なま」

720ml 1,350円

まぁまぁいいお値段がします。

ですが、発酵講座をやっている我が家でも、この量があれば3か月ほどは持ちます。

ええっ!?マジか!と思うような非常に残念な材料で作っている、スーパーの棚に並ぶペットボトルに入ったお醤油と比較して、月で割ってみると少し高いかな~と思うぐらいに着地するかと思います。

特徴は「生」

なんと言ってもこのお醤油の特徴は「なま」にこだわっているところ。

生醤油 なましょうゆ

「生醤油 なましょうゆ」は、醤油が出来上がった際に火入れをしないで絞った醤油です。

火入れとは、醤油を瓶詰めする前に一度沸かして発酵を止めることです。

醤油は、最初は麹が発酵しますが、1年後出来上がる頃には乳酸菌発酵と若干のアルコール発酵に移行するのです。

そのままでは、瓶に詰めた後も発酵が続き、起きる可能性は低いですが瓶詰したまま発酵し過ぎると、破損のおそれがあります。

また、味と香り風味が変化してしまい「最高」と思って作り上げた生産者の味と、実際に消費者に届く時の味が変わってしまう恐れがあります。

きくち村さんのお醤油はこちらの「なましょうゆ」にあたります。

つまり火入れしていない

生醤油 きじょうゆ

同じ漢字を使いますが「生醤油 きじょうゆ」があります。

こちらは、火入れをして微生物を失活されます。

出来上がってから失活させるのは、出来上がった後ですので乳酸菌などですね。

再仕込醤油などは、再び麹を再投入するため、麹菌も失活させます。

どちらも良い

ただし、この”生醤油”の定義が、同じ漢字を使うこともあり、非常に曖昧になっているのが現状です。

どちらも美味しいですし、それぞれのこだわりがありますので、これは好みですね。

見分ける方法は今のところ無く、私の場合はサイトで見つけて、その後に生産者さんのところに足を運んでお話しを伺ったりしています。

なぜ足を運んでいるかと言うと、「なましょうゆ」を製造販売している醤油蔵さん、醤油メーカーさんは非常に希少なため”足を運べる数しか残っていない”ということなのです。残念なことに。

しかし、きくち村さん以外になましょうゆを作っている醤油蔵さんは、まだありますので今後ブログでご紹介していきたいと思います。

味・香り・色すべてよし。賞味期限が長い。

原材料のラベル

原材料

原材料を確認してみましょう。

(これ一番大切)

大豆:国産

小麦

食塩

以上終わり。非常にシンプルで正しい原材料です。

これ以外のものが入っている醤油はまず私は買いません。

こちらのラベルには記載されていませんが、大豆・小麦ともに自然栽培無農薬のものを使っているそうです。

塩はどこの塩かは分かりませんでした。

賞味期限と保存方法

この醤油を購入したのは2021年9月23日です。

賞味期限が約2年後の2023年9月9日。

なましょうゆにしては長いのが特徴です。

ただし火入れしていないため、冷蔵庫に保存するのが大切です。

720mlの瓶であれば、冷蔵庫の扉側に冷たい飲み物などと一緒に入れられるサイズなため、そう邪魔にはなりません。

暑い時期は冷蔵庫に入れる事が必要ですが、温度が15℃~16℃以下の場所があればそこに置いておいても良いと思います。

つまり晩秋から冬~翌春までは、直射日光が当たらなければ、かつ未開封であれば外気温でもOK。

納屋とか蔵とか倉庫がある方は寒い時期は置いておけるということですね。

ワインセラーをお持ちの方は、ぜひそちらに。

温度が一定なことと、特にワインの酵母と醤油の微生物とは相性が良いので、保存するのにうってつけですね。

私は普通に冷蔵庫に入れています。

一升壜などの大瓶を買って使うのも効率は良いですが、醤油は720mlサイズぐらいを書い足しながら使うのが、醤油の味と風味を最大限に生かすためにはお勧めです。

味・色・香

お皿に醤油を出してみたところ

お皿にお醤油を注いでまず感じたのは、色と香り。

濃口醤油なのに色が薄い。

正しい作り方をした淡口(うすくち)醤油と同じぐらいの色です。

ちなみに正しい作り方をした淡口(うすくち)は、実は濃口醤油一歩手前ぐらいに色が濃いのです。

濃口醤油としては薄いタイプです。

香りがこれまた素晴らしい。

とても軽やか。

表現するなら、お餅の磯辺焼きの焼き上がる”直前”ぐらいの芳醇な香り。

出来上がった磯辺焼きは香ばしいですが、その直前の一番食欲が湧いてくる瞬間の香ばしさとでも言うのでしょうか。

味は思わず「うまっ」と声にだしてしまったほど美味しいです。

味も軽いタイプ。

この軽さが食材を邪魔をしないのです。

お醤油は、大豆の旨味・小麦の甘味・乳酸菌の酸味・塩の塩味など、いろんな味が絡み合って深みを出しています。

このバランスが絶妙なお醤油とでも言うのでしょうか。

しょっぱ過ぎず、旨味と甘味とのバランスがとれ、そこに微かな酸味が溶け込んでいるタイプです。

私は外食した際に、特にお刺身を食べたときに「あれ?なんだか喉がいがらっぽくなった・・・」と思った時、そのお店が使っている醤油を確認します。

喉がいがらっぽくなる時は、大抵残念な材料で作られているお醤油です。

私の”喉レーダー”では、するっと気持ちよく通り抜けるお醤油でした。

製造場所は小豆島

ラベルを見て驚いたのは、製造しているとこが小豆島 の正金醤油さんであることです。

やはり、木桶で天然醸造で素材にこだわった作り方ができるのは、限られた地域になっているのが現状です。

きくち村さんがこだわった作り方・仕上げたい味を正金醤油さんにご相談され、正金醤油さんで作られたのでしょうね。

小豆島のお醬油作りについてはこちらの記事をご参照ください。

あみだす発酵アカデミーで「なましょうゆ作り」クラス開催中

さてさて、

ぜひこんな素晴らしいお醤油を使って欲しいと思っています。

ですが、お醬油をもっと知っていただきたいという想いから「なましょうゆ(濃口)作りクラス」を開催しています。

こちらのイベント欄をご参照ください。

お醤油を仕込んでから出来上がるまで、1年かかります。

簡単に作れるのか?というと、トラブルが多いです。

(一見トラブルの様には見えますが、理屈が分かると実はトラブルでは無く、自然現象であることが殆どです。)

おひとりで作るのは、少しハードルが高いため、一年間SNSで繋がって「二人三脚でサポート」して最後までゴールして頂くクラスとなっておりますので、醤油作りにご興味がある方はぜひいらしてくださいね。

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