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大阪の奈良漬け「飛鳥漬け」:発酵食講師の”旅と発酵”

旅と発酵が好きな、発酵食講師のさゆりっぷです。

奈良漬けはお好きですか?

私は子どもの頃は、お酒の風味が残る奈良漬けが苦手でした。

しかし年齢を重ねるにつれ、

お酒が飲めるようになり、

食の好き嫌いも減り、

気付くと奈良漬けが好物のひとつに仲間入りしていました。

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大阪の奈良漬け

大阪には『大阪発酵クラス』のために、隔月(場合によっては3か月に1度)の頻度で足を運んでいます。

あるとき”大阪の発酵食って何だろう?”と考えるようになりました。

そんな時、大阪発酵クラスで定宿にしているホテルの真横に奈良漬屋の老舗があることに気付いたのです。

奈良漬けとは

奈良 平城京跡地から「加須津毛瓜(かすづけけうり ) 加須津韓奈須比(かすづけかんなすび)」と記された木簡の貢納品伝票が出土されたのが、最古の奈良漬けの記録となります。

奈良は水が美味しく、古くから酒造りがされてきたところです。

今のように澄んだ清酒では無く、どぶろくのようなお酒ですね。

どぶろくが作られる時に、沈殿物としてできたものを「粕」と呼び、お酒から出来た粕に付けたのが始まりとされています。

奈良漬けは昔から今も長期保存ができるのが特徴なので、当時は貴族や上流階級のための保存食として作られました。

正倉院文書にも記録が残っているそうです。

白瓜を漬けたものが主ですが、時代とともの茄子・大根・蕪・キュウリ、今やメロンまで漬けられるようになってきました。

なぜ大阪で奈良漬け?

さて、奈良で誕生しはぐくまれてきた「奈良漬け」ですが、それはなぜ大阪の発酵食となってきたのでしょう?

大阪の中でも大阪市が「八百八橋」と呼ばれ、街中を河川や運河が縦横無尽に通っていた利便性が影響しています。

「灘の酒」や「西宮」のお酒が、船で容易に運べたのです。

また伏見、天満と造り酒屋が多くあったところからも、酒はもちろん酒の副産物の酒粕も多く船で運ぶことができました。

関西圏で作られた豊富な野菜を、酒粕で漬けることで保存性を高め、商品として売ることができたのが、大阪市で「奈良漬け」が発展した理由です。

大阪で最後の奈良漬けの製造卸問屋「飛鳥漬本舗」

街中に多くある河川や運河によって成長し、大阪市内でも多く作られるようになった奈良漬け。

今回ご紹介する奈良漬け「飛鳥漬本舗」さんにお話しを聞いたところ、いまや製造・卸・販売をやっている奈良漬け屋さんは 「飛鳥漬本舗」さん 1軒となってしまったそうです。

飛鳥漬本舗さんの大阪 平野町本店

今回お伺いしたのは、大阪 船場にある「味醂奈良漬 飛鳥漬本舗」

大阪市最後の 製造・卸・ 販売の奈良漬け屋さん

酒粕奈良漬けと味醂奈良漬け

飛鳥漬本舗さんの冠に「味醂奈良漬」と掲げてあります。

奈良漬けには

「酒粕」に漬ける『酒粕奈良漬け』

「味醂粕」に漬ける『味醂粕奈良漬け』

とがあります。

どちらが美味しいかは”好み”なので何とも言えませんが、私は味醂粕派です。

酒粕は「米」「水」で作られた日本酒を絞って残ったもの

味醂粕は「米」「米焼酎」で作られた味醂を絞って残ったもの

製造工程は味醂粕の方が「米焼酎」や「みりん」を作る過程分余計に手間がかかっています。

だからというわけではありませんが、お米が極限まで発酵熟成される過程が長く、その分ほんの少しまろやかな気がします。

飛鳥漬本舗さんで買った奈良漬け

飛鳥漬本舗さんで、2つの奈良漬けを買いました。

するめ入りきざみ奈良漬け

するめ入り刻み奈良漬け

一つ目は「 するめ入りきざみ奈良漬け」です。

お値段100g 540円

飛鳥漬さんでの一番人気なのだそうです。

原材料

原材料を見ると、食品添加物が入っているのは残念です。

しかし、今売られている奈良漬けで添加物が入っていないものは、あるのでしょうか?

おそらく無いと思っています。

(あったらぜひ教えてください)

私は発酵食講座の中では、こんな説明をしています。

砂糖を例にすると、

「精製された砂糖は極力取らない方が体にはとても良いです。

しかし、全く摂るなといっているわけでは無くて、砂糖が入っているものは『ハレ』の日の食事と思うと良いと思います。

結婚式披露宴でお呼ばれして「砂糖が入っているから」という理由で食べないでしょうか?

やっぱり食べますよね。

なので”特別な時に食べるもの”としてしまいます。

では『ケ』の日、普段の食事ではどうかというと、砂糖ではなく甘酒などで発酵食の甘味をつけて召し上がると良いと思います。

甘酒には砂糖には無い、ビタミンB群、アミノ酸などが多く含まれています。

ハレの日の食事・ケの日の食事

そうやって使い分けると、普段の食生活の幅が広がり豊かな気持ちになれると思います。」

という事です。

奈良漬けも同じく「特別なハレの日」のお漬物として食べれば、良いのではないでしょうか。

特に、奈良漬けはとても日持ちがしますので。

ちなみにお味は、スルメの出汁と(良く言えば)上手に味付けしてあるので、我が家では人気でした。

(悪く言えば) 添加物と化学調味料で上手に味が調整されています。

一度にたくさん食べるものでも無いので、許容範囲かと感じています。

飛鳥漬け

二つ目は「飛鳥漬け」白瓜・胡瓜・西瓜 各一個入

1,944円

気になるのは「ぶどう糖果糖液糖」ぐらいです。

一度にたくさん食べず、ちょっとずつ食べるようにすれば許容範囲かと思います。

感想

感想は、一言で言うと「美味しい」

原材料に懸念は残るものの、奈良漬け好きの人には好まれる味に感じました。

原材料にいろいろ工夫しなくてはならないのは、コストカットという意味もあります。

つまりコストを考慮しないと、奈良漬けの世界はなかなか商売を続けるのが難しい状況とも言えます。

大阪市で最後の一軒になった 飛鳥漬本舗さん をこれからも応援したいなという気持ちでこの記事を書きました。

大阪市へお越しの際は、お土産にいかがでしょうか。

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