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【ブックレビュー】「あきない世傳 金と銀 貫流編」高田郁著: 苦難を乗り越えて・・待望の新刊

出ました。
高田郁、待望の新刊です。

「あきない世傳 金と銀」は、時代小説文庫ハルキ文庫の書き下ろし作品のため、作者が一冊分のストーリーを書き終えないと読めません。

前回の奔流編が2017年2月14日に出ているので、約半年ぶりです。

四巻目に当たる「貫流編」待ちに待っていました。

一巻目「源流編」の記事はこちら
「あきない世傳 金と銀」源流編 高田郁著:女性が自分の力で逞しく生きて行く、そんな姿に感動できる本
二巻目「早瀬編」の記事はこちら
「あきない世傳 金と銀」早瀬編 高田郁著:源流編の続編。主人公の人生に新たな展開が!
三巻目「奔流編」の記事はこちら
あきない世傳 金と銀』奔流編 高田郁著:ようやく出た新刊!

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貫流とは

「貫流編」とサブタイトルがつけられています。
貫流とは、その通り”貫く流れ”
たとえ、目の前に堰き止められる障害物や壁があったとしても、それを貫いて本来の流れを全うすることです。

前回の「奔流編」で、5代目徳兵衛(次男 惣次)に嫁いで、主人の影になり日向になって、屋台骨の傾いた五鈴屋を主人公の幸は支えて来ました。

しかし、強引な商売をする惣次とは、心の隔たりが生まれ始め、
またなおかつ「商いの才がある」と幼少から言われ続け、己を切磋琢磨することに手を抜かない惣次よりも、取引先の機織り元の庄屋に「お前が店主なら商売は打ち切る。ご寮さん(幸)が店主なら考え直す」とまで烙印を押されてしまったのです。
惣次のプライドは傷付くのはもちろん、自分に厳しい惣次だからこそ己れのことが許せないのです。

今の社会でも『出来すぎる部下』『才能に秀でた後輩』を持った時の苦しみは、そう簡単に心の落ち着き先を見つけるのは難しいものです。

貫流編の面白さ

貫流編とは、惣次がつまり5代目徳兵衛が出奔し、再び経営の危機に立たされる五鈴屋が、幸の商いの才能・手腕でその壁を貫き、新しく大きな流れへと生まれ変わる章となります。

かと言ってそれは激流では無く、コツコツと岩を貫く水の流れのように、静かですが着実な幸の商売スタイルなのです。

貫流編が面白味を増すのは、幸を始め、お福(お家さん)、番頭の鉄助、
それに加えて、満を辞してキーマンとして、三男 智蔵の存在が際立ってくるのです。

商売としても人生としても、苦難の連続だった幸に、女としての幸せが?!

詳しくは、ぜひ本を読んで確かめてください。

旅のお供として、この本を持って来たところ、夢中になりすぎて、車窓の景色を楽しむのを忘れてしまうほどですから(笑

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