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「花散らしの雨 みおつくし 料理帖」高田郁著:再読 シリーズ第二弾 いろんなドラマが縦糸・横糸として交差するストーリー

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今週読んだ本 2017/2/26~2017/3/4

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みおつくし 料理帖シリーズの二巻目 主人公の再起

どうにもこうにも、かっぱえびせんの様に「やめられない!止まらない」
高田郁の「みおつくし 料理帖シリーズ」の虜になっています。

いやこれ再読ですよ。それでも面白いんです。
小説の中には、一度味わったら「面白いけれど、もう満足」なものもあれば、
司馬遼太郎の「竜馬がゆく」の様に、何度読んでも新鮮で面白い小説があります。
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竜馬がおてんとさま号を乗り回して喜々としているシーンでは、何度も笑いながら嬉しさに瞼を涙で滲ませ、
竜馬の最期には”あってはならない事が起きてしまった・・・”と、布団に潜り歴史の残酷さに怒りを吐き出し嗚咽してしまいます。
そんな”何度読んでも面白い”という本はそうそう出会えないと思っています。

一巻目のラストはライバルの大店「登龍楼」の板長の差し金で付け火(放火)をされて、つる家が焼けてしまい、屋台で再起するところで終わります。

こちらの記事を参照ください。
「八朔の雪 みおつくし 料理帖」高田郁著:再読 高田郁の代表作

さて、この二巻目に当たる「花散らしの雨 みおつくし 料理帖」は、元は神田明神下辺り、今で言うと 蕎麦の老舗「まつや」がある辺り。

神田 まつや はこちらをご参照ください。
神田まつや 庶民の憩いの蕎麦屋でお年賀を貰う

神田まつやが、町人で賑わう街であったのに対して、新しく「つる家」の店を構えたのが、元飯田町となります。
今で言うところの九段下です。

東京都千代田区九段北1-3-2

余談ですが、この九段下の交差点のすぐ近くの出版社でバイトしていた時期があります。
皇居や武道館が歩いて行ける距離となります。
つまり、つる家はこれからは、町人よりも武士を相手に料理を作って商売して行くことになります。

お武家様とはいろいろ厄介なもので、お公家様に次いで禁忌などのしきたりの多い層です。
主人公である つる家の料理人 澪は、商人の街大阪で生まれ育ったため、お武家のしきたりに疎いのです。
鰻が関西は腹開きで、関東は背開きということぐらいは知っていますが、それだけでは無いのです。
うっかりと、お武家様が「食べては成らぬもの」を料理として出してしまいます。

さて?それは何でしょう??
答えは10行後










胡瓜

なぜ胡瓜がお武家様にはNGなのか?それは本を読んでのお楽しみ。
そんなお料理トリビアもふんだんに盛り込まれています。

生き別れた親友との再会が?

さて、このみおつくし料理帖シリーズでは、色んなテーマが縦糸と横糸の様になって織り上がっています。

●澪の生み出す料理での「つる家」繁盛記
●澪を育ててくれた、大阪 天満一兆庵のご寮さんを支えながら、天満一兆庵を再建するためにご寮さんの一人息子を探すこと
●澪がほのかに恋心を寄せる、謎の侍 小松原との関係
●実は澪のことが好きなのでは無いか?と思われる、実はご典医の子息である町医者の源斉
●源斉に思いを寄せる、大店の両替商 伊勢屋の一人娘 美緒の恋心
●幼い頃に、大水で行方知れずになってしまった親友 野江の行方

こんなにテーマが仕込まれていて、それらが入れ替わり立ち代わりドラマを生み出していくのです。
特に、当代切っての名占い師に『旭日昇天』の相言わしめた、幼馴染の野江の行方を特に気にかけています。
『旭日昇天』とは、太閤秀吉を上回る強運の持ち主だという事なのだそうです。
しかも、野江は幼い頃から、大阪随一の別嬪さんと言われていた美貌の持ち主なのです。

何かくじけそうになった時には、子供の頃いつも「澪ちゃんが泣いてへんか?」と澪のことばかり想っていた野江を思い出しては心の支えにしています。

その、野江が実は、吉原の遊郭 翁屋のまぼろしの花魁 あさひ太夫 かもしれない?という謎を残して一巻目が終わっています。

つる家が、元飯田町に新しく店を再建できたのも、実は「あさひ太夫」が大金 金六両を、翁屋の料理番 又次に託して渡してくれたからなのです。

もしや?と思いつつ、澪は懐かしい上方の料理を作っては、又次に持たせて渡すのです。
その苦心の上方風料理「こぼれ梅」も登場します。

二巻目に来て、美貌と教養を兼ね備えた最高位の遊女 あさひ太夫と幼馴染 野江 の存在がクローズアップしてきます。

さて、野江は本当に吉原の「あさひ太夫」として居たのでしょうか?
行方は、ぜひ本を読んでからのお楽しみ。

たくさんのドラマが交差して、ますます面白味を深くしていく「花散らしの雨 みおつくし 料理帖」です。
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