「生きた建築 大阪」 橋爪紳也・高岡伸一 監修・著、倉方俊輔・嘉名光市 編集・著:アンティークな建築を訪ねたくなる

広告

今週読んだ本 2016/1/31 ~ 2016/2/6

レビューはこちら

大阪 淀屋橋で買った本

建物が好きです。特に古い歴史のある建物にとても惹かれます。
東京でも密かに洋館巡りをしていて、また旅行に出かけたときも洋館をはじめ歴史的建築物、モダン建築、食指の動くままに訪れています。

この本は、2015年11月末に仕事で大阪に行った際に、小説「土佐堀川」と一緒に買った本です。
大阪 淀屋橋の文教堂で買い求めました。
ブックレビュー 「土佐堀川 広岡浅子の生涯」 古川智映子 著

旅先で単行本サイズの本を買うのは、荷物の都合上勇気が要ります。
しかし、読んで見たい!と思って買ってしまい、宅配便で他の荷物と一緒に家に送ったのです。
なぜそこまでして読んで見たかったのか。

それは、私が写真にのめり込んでいた頃、青山にあるギャラリーにお世話になっていました。
ギャラリーは東京 青山と大阪 南船場に店舗を持っていたのです。
よって、自分の写真の展示となると、青山か南船場のどちらかに展示する機会が増えてきます。

大阪 南船場のギャラリーは、大阪農林会館というビルの地下にありました。
『写文展』という、写真と文章を組み合わせた展示をするために、初めて訪れた大阪農林会館をみて驚いたのです。
1930年にイギリス建築様式で建てられたビルだったのです。

大阪農林会館 オフィシャルサイト

東京では、関東大震災と東京大空襲により古い建物は多く消失していて、残り少ない歴史ある建物は、保存・保護のために管理されていて、見学用もしくは観光用としてしか機能していないものが殆どです。
丸の内に残っている、大規模ビルも現在次々とスクラップ&ビルドされていて、面影は残しつつも姿を消しているのが現状です。

しかし、大阪では、これらの歴史ある建物が残されている上に、社屋・店舗などで実際に使われているのです。
なんとすごいのだろうと驚くほかありませんでした。
そういう理由から、大阪を訪れた際には、時間が許す限り街歩きを楽しんでいます。

この本はガイドブックではありません。
しかし、大阪に残された貴重な建造物が、丁寧な写真と分かりやすい歴史説明と解説や見どころ、見学の可/不可、レストラン・ショップの有無などがマークで記されていて、実際に見に行くための道しるべとなるよう編集されています。

古いものと新しいものが美しく共存している街 大阪

本は地域別に分かれて編集されています。
著名な企業の大阪本社ビルから、まるで、小説「小さいおうち」に登場するようなかわいらしい建物まで全部で50件が紹介されています。

昔、淀屋橋のマクロビ・カフェ(現在は閉店)を探して彷徨っていた時に、三井住友銀行大阪本店ビルに行きついてその威風堂々ぶりに度肝を抜かれたり、谷町六丁目には「刻家」さんという築90年を超える町家が大切に使われていたり。
東京で真新しいビルに見慣れた私にとって、大阪という街はどんどん進化しつつも、古き良きものを抱合しつつ成長しているという懐の深さに驚くばかりです。
もっと驚きや感動を得るために、この本はとても参考になります。

どうしても行きたい!と思った建物が19件。
大阪に行く機会があるたびに、2,3件ずつ廻って行こうと思います。

そう、うかうかしているうちに、非常に残念なことに、大丸心斎橋店本館は2015年12月30日に閉館となってもう見る事ができません。
昔の面影を残しつつ建替え工事をしているとのことですが、もう建てられた時の空気感は感じられないと思うと残念です。
こんな残念な思いをしないように、せっせとこの本を片手に建物探訪を心に誓うのでした。

広告