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世界が注目する村「上勝町」
徳島県勝浦郡上勝町へ行ってきました。
四国の東側にある徳島市内から車でおよそ1時間山の中へ向かって行った先に、770世帯に1,525人(2019年時点)が暮らす静かな農村があります。
日本から見るとちっぽけな山里奥深いあまり知られていない村なのですが、実は世界中から注目されている村なのです。
世界が注目する「ゴミリサイクル率80%」の村
上勝町は「ゴミリサイクル率80%」を達成しており、その小さな挑戦が世界中から注目を浴びているのです。
100%では無いのか?と思うなかれ。
80%という数字は、右から左へ使っては捨てを繰返している人類にとっては驚異的な数字なのです。
残り20%は???というと、それはどうしてもリサイクルできない、医療対応時の廃棄物や紙オムツなどのもう燃やすしか対応ができないもののみなのです。
「とことんリサイクルする」というスタイルを一度学んでみたいと思って、上勝町ゼロウェイストアクションホテル HOTEL WHYへ足を運んでみたのです。
このホテルへ宿泊すると、ゴミ分別体験や上勝町のゴミへの取り組みについてのレクチャーを受けることができるのです。
(※希望者のみ)
今回は、2020年5月 コロナ禍の只中に開業した ゴミウェイストアクションホテル HOTEL WHYのレポートです。
ゴミへの取り組みについては別記事でご紹介いたします。
ホテルへの行き方
人口の少ない過疎の村です。
一番良いのは、徳島空港もしくはJR徳島駅からレンタカーを借りて行くことです。
車があると、現地でのアクセスも確保されますので、ぜひおすすめします。
しかし、私はペーパードライバー。公共交通機関に頼るしかありません。
行きは徳島在住の友人に車で送って行ってもらいましたが、帰りは公共交通機関(バスを乗り継ぐルート)を使うことになりました。
バスルートの方が乗り換えが少なくて、土地に慣れていない方にはお勧めです。
また過疎の村へのアクセスで、公共交通機関の本数も非常に少ないので、前もっての時刻表を確認しておいた方がいいでしょう。
電車とバスで乗り継ぐルート
電車:JR牟岐線 JR徳島駅発 → JR南小松島駅着
バス:徳島バス勝浦線 南小松島駅前 → 横瀬西
上勝町営バス 横瀬西 → 日比ケ谷
バスを乗り継ぐルート
バス:徳島バス勝浦線 徳島駅前 → 横瀬西
上勝町営バス 横瀬西 → 日比ケ谷
ホテルの外観
ゼロウェイストセンターとホテルは「中村拓志/NAP建築設計事務所」のデザインです。
モダンでかつ自然と調和したデザインを得意とする設計事務所。
人間が地面に立ったときは分からないのですが、上空から見ると「?」マークの形に、建物が配置されているのが面白いです。
ぜひ、ゼロウェイストセンターのHPの、上空からの写真を見てみてください。
あぁっ!と驚くこと間違いなし。
ホテルに到着した時刻が17:30でした。
17:00までにチェックインしないと、その後は無人となります。
周りは人気が無く、シーンと静まりかえっていました。
もし、、、こんな誰もいないところに一人で泊まることになっていたら・・・?と一瞬不安がよぎりましたが、翌日気が付いたのですが私の他に2人宿泊していました。
さて。
17:00過ぎてしまったので、ホテルの人は誰もいません。
しかし、到着が遅くなる場合は、スマートフォンのSMS(ショートメッセージ)に、自分の部屋に入るための暗証番号を知らせてくれますので、問題なく入れました。
また、事前の注意事項もSMSで知らせてくれます。
部屋の中
部屋の中に入って、思わず「うわっ」と嬉しい声を上げてしまいました。
まるで、昔の小学校のような窓。
モダンなインテリア
素朴な素材で作られた柱や階段。
部屋から見える風景
部屋には柵の無いベランダあり、そこからの景色が素晴らしいのです。
上勝町の自然と、ゼロウェイストセンターの整備された緑とが両方楽しめます。
部屋の中の設備・それぞれの部屋
ベランダ
ライティングデスクまわり
ゴミ分別用のボックス
洗面所
デスクのさらに奥に洗面所があります。
このホテルには歯ブラシはありませんので、自分で持参することになります。
近くにコンビニはありませんし、徒歩45分圏内には歯ブラシが売っているところがありませんので、忘れず持って行きましょう。
バスルーム
洗面台の向かいがバスルームです。
ビジネスホテルと比べると全体的に広く、浴槽も深くゆったり入れるサイズでした。
椅子に風呂桶があるのがうれしいです。
また、バスルームには窓があって、朝とか昼間などの明るい時に入ると、開放感があって気持ちいいです。
シャンプー・トリートメント・ホディソープは「エコストア」のものなのが嬉しいです。
有害な化学物質や不必要な化学物質を排除してある製品で、私も自宅ではエコストアの洗剤を使っています。
ティーコーナー
玄関入って右側。デスクとは反対側の扉の中に、ティーコーナーがあります。
上段が金庫
中段には、湯沸かしポット、コーヒーカップ、コーヒー用のポットとコーヒー豆があります。
私はコーヒーは飲まないので、翌日フロントでお茶が欲しいと伝えたら、上勝町で作られている「上勝茶」のクキ茶の葉っぱを、瓶に入れて渡してくれました。
じつは上勝町一帯はお茶の産地で、日本では珍しい発酵茶が作られています。
四国3県の徳島県・高知県・愛媛県では発酵茶が作られていて、その味は上品でほんのりした酸味が品の良さを醸し出しています。
(香川県は発酵茶は作られていない)
下段は冷蔵庫。ホテルに泊まったとき、ちょっとしたおやつを食べたい時など、お皿やカトラリー類が欲しいなと思うことがあるので、その上には「お皿」「フォーク」「スプーン」も用意されているのが嬉しいです。
メゾネット 2階
ホテルにある4室の部屋はメゾネットタイプになっています。
樹の自然な形を残した柱を取り巻くように作られている階段を上がるとお部屋があります。
このホテルでは、布団は自分で敷きます。
布団一式は、2階の階段を上がり切った押し入れの中にあります。
布団を階下に持って降りるのが面倒なので、加湿器の横のテーブルを隅によけて、そこへ布団を敷いて寝ました。
枕元には電源もあるので、スマホを充電しながら寝ることもできます。
洗面台とトイレ
階段を上がり切った左側には、ここにも洗面台があります。
宿泊人数が多い時は、洗面が二手に分かれられるのが便利です。
洗面台の奥の扉を開けると、そごがトイレ。
トイレが二階にあるというのは驚きかつ新鮮。
窓があるので明るいです。
感想
テンションが上がる素敵さです。
ここに住めるなら移住しても良いと思ったぐらいです。
さすが、中村拓志/NAP建築設計事務所のデザイン。
室内の小物・食器・インテリアも、ニューヨークのソーホーっぽいものが揃っていて、クール。
山の中の過疎の村にいることをすっかり忘れてしまうぐらい。
けれども、窓を開けると大自然が視界に飛び込んできて、居心地の良さとクールさと自然これらが全て一体化しているのが面白いです。
実はここへ来るまでは、東かがわ市のリゾートホテルに2泊3日の勉強会に参加していました。
その3日間は相部屋で24時間×3日間はいつも誰かが傍にいる環境。
プライバシーやプライベートな時間と空間が無いのはしんどいと思いつつも、その滅多に無い賑やかな時間を楽しんでいました。
そこから、到着した時点でホテルスタッフも誰もいない、周りに歩いている人もいない、聞こえてくるのは人の声では無くて鳥の鳴き声だけ。
いきなり180度、真逆の環境になってあまりにも「寂しいなぁ」と思ってしまいましたが、一瞬でした(笑
この静けさと自然が何よりも御馳走。
落ち着いた時間を、こんな素敵な環境で2泊3日過ごせることで、体の細胞が嬉しさで打ち震えました。
ここで、お籠り一人合宿とか、一人作戦会議とか、すごくいい!
朝ごはんについての記事はこちら
ホテルのその他の施設と、便利情報はこちら
さて、
このホテルでは、ゴミに対する取り組むをレクチャーしてくれる時間があるので、別記事で紹介いたします。