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眼鏡の中の松島:日記 2017/6/29

宮城県は松島に来ている。
6月30日をもって、某コミュニティの事務局を退任するので、自分お疲れ様会である。

2月・3月に原因不明の高熱や体調不良を起こして、これはもしや身体が悲鳴を上げているのでは?と思い、3月末で退任したいとの希望を出していた。
業務量を25%まで落として続けることを提案してもらい、6月末まで続けることに。人手不足と自分としてもやり残した感があったので納得の延長だった。
先方は6月以降50%もしくは100%に復活を希望していたと思うが、キッチンの仕事の土台をしっかりさせたいという自分の希望を飲んでもらい、退任することに。
ほぼWeb会議、時々出張という旅好きの私にはこの上なく働きやすい環境だったが、キッチンの仕事に集中したい気持ちは抑えられなかった。

会社を辞めて尚、こうやって一緒に仕事をすることを望まれることは、ありがたい気持ちでいっぱいである。

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松島へ

某コミュニティの仕事の中で、とある大型書店とパートナーを組み、全国700店舗でのイベント開催が自分の目標だった。
その書店は直営店とフランチャイズ店があり、その中に宮城県は多賀城にある直営店の話しが良く打合せ時に上がって来ていた。

多賀城・松島。
この辺りは一度も訪れたことの無い土地である。
特に311以降は少し行くことにビビっていた。

理由は、熊本旅行を計画し、航空チケットと宿の手配が終わった1週間後に熊本大地震。
先日も長野・木曽旅行の宿の手配が終わった1週間後に大地震。
行こうと思うと狙った様に大地震が来るのである。

多賀城・松島のすぐ近くの女川と言えば、もっとも犠牲者の多く出た地域である。

そこで日本国民の安全のために事前に宿の確保、交通手段の確保は一切無しに、日本三景と謳われる松島にフラリと来てみた。

あいにくの曇天。
梅雨時なので雨が降らないだけでもありがたい。

眼鏡の中の世界

私は普段眼鏡をかけていない。

5-6年前までは、視力が1.5-2.0もあったからである。
しかし、2012年5月21日の皆既日食の時に、日食を観察しようとして気づいた。
“太陽が2つ見える”
リアルSFである。

そこで眼科に行ったところ、乱視が進んでいるとのことだった。
ちなみに余談だが水晶体は恐ろしく綺麗と褒められ、まるで自分の頭蓋骨には2つの宝石を抱えているのだと誇らしくなった。
子供の頃から、視力は良いのだが雨が降る2時間前になると視力が落ちて周りが見えなくなり、雨が上がる2時間前になるとパァーッと視界が開けていた。
つまり、水晶体がもろに気圧の影響を受けていた。
なんと、高機能な宝石なのだろうと、自分の目が更に好きになったものである。

乱視がどんどん進んでいるので、生まれて初めて眼鏡を作った。
それから、遠くを見る時と暗い部屋やどうしてもちゃんと見たい夜だけかけている。

さて、曇天の松島である。
眼鏡をかけた方がよく見えるに決まっている。
確かに、眼鏡越しに見る松島の景色はよく見える。
しかし、なんだか臨場感に欠けるのだ。

眼鏡で過ごす時間の長い人には分からない感覚だと思う。
眼鏡の無い人生がほとんどだった人間がいきなり眼鏡をかけるとどうなるかと言うと、全てが嘘くさく見えるのだ。

花火大会を見に行って、その場で見て感じる花火の色や音、鮮やかさに比べて
ビルの窓からガラス越しに見る花火ぐらいに、別世界に感じるのである。

例えば、船に乗ってデッキで風を感じて見る海の色と、船の中でガラス越しに見る海の色との違い。

そこからいつもの妄想が始まって、もしかしたらこの眼鏡越しに見ている松島は、夢かそれとも虚構の世界かもしれない。
この眼鏡をかけることによって、本当の世界と違った景色を見せられているとしたら?
そう考えると、眼鏡越しの松島の風景がクリアに見えるのに、なんだかフワフワと夢の中を夢遊病の様に彷徨っているように感じ始めるのが不思議だ。
「騙されてはいけない」
そう思って眼鏡を外す。

実はこの眼鏡の妄想はしょっちゅうしている。
私の眼鏡にストラップがついているのは、虚構の世界に引き摺り込まれない様にすぐに眼鏡を外せて、
でもちゃんと見たいという欲望に負けるとすぐにかけられる様にするためである。

さて、
一体この松島の景色は本物なのだろうか?
私は松島にいるのだろうか?

いやいや。松島で食べたホヤの美味しさは、舌が覚えている(笑
だから、私は松島にちゃんといるのだ。

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