東京・浅草橋の”キッチンスタジオKitchen Bee”(オンラインもあります)にて、発酵食クラス&九星気学講座を開催しています。

詳細・お申込みはこちら

銀座メゾン エルメスで観る極上な映画「青いパパイヤの香り」

2016-03-19 12.53.15

1993年に公開された「青いパパイヤの香り」を銀座メゾン エルメスで鑑賞してきました。

公開された当初、私も新宿のシネマスクエアとうきゅうという映画館で観てきました。
その時のパンフレットがこちら。
2016-03-20 16.26.19
この頃、アジア映画が全盛で、日本で多くのアジア映画が公開されていました。

この作品は、カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)・セザール賞新人監督賞を受賞したほか、アカデミー外国語映画賞にもノミネートされたこともあり、「青いパパイヤの香り」の映像美は極上のものでした。
大好きな映画のひとつです。

では、今なぜこの映画を?なぜエルメスで?

広告

エルメスで再上映る映画

2016-03-19 12.54.43

銀座エルメスの10階には、40人が座れる小さなミニシアターがあります。事前予約制で、土・日・祝日のみ上映されています。
作品は、カンヌ映画祭などで賞を獲得した作品から、過去にミニシアターで上映された作品まで多岐に渡っています。
選ばれる作品の傾向としては『美しい』が共通軸にあるように感じます。どれも、決してバンバン!ギャンギャンとした派手なアクションはありません。静謐で美しく、しかし人の心にじんわりと沁みてくるような作品が多いです。
それは、まるでエルメスのデザインと共通している様に感じます。

事前予約制なので、こちらのサイトから予約をします。
http://www.maisonhermes.jp/ginza/

料金が無料なことと、場所がエルメスであることと、映画マニアにはくすぐられる作品が選ばれるということで人気が高く、たいていほぼすぐに予約は埋まります。
埋まりますが、そこで諦めてはいけません。行きたい日の観たい時間にエルメスの1階入り口(大通りより建物の右脇の道を入ったところ)に立っている担当の女性に声をかけると、大人数で無い限り入れて貰えます。
私は実は別の日の別の時間に予約をしていたのですが、たまたま銀座に行く用事があり、丁度良い時間にいたため立ち寄ってみたら、すんなり入れて貰えました。

係の人の対応は、予約が無いからと無下に断ったりせず、可能な限り対応してくれる姿がとてもスマートでホスピタリティに溢れています。さすがトップ・メゾン、細部にまで心遣いが行き渡っている!と唸ってしまうほどの素晴らしい対応です。

エルメスのLe Studio

1階から係の人の案内でエレベーターに乗ります。

床のデザインはエルメスの”H”をモチーフにしたものです。
2016-03-19 12.52.25

エルメスと言えばスカーフ。
エレベーターで10階のフロアに上がるまで、壁がこれまで発表されてきたスカーフのデザインになっています。
その様子はこちら

10階に到着したら、明るいロビーに出ます。
2016-03-19 10.55.14

その奥がミニシアターになっています。
2016-03-19 12.47.32

椅子がさりげに、フリッツ・ハンセンだったりします。
2016-03-19 10.56.29

一見みたところゴージャスさは無いようで、実はとても贅沢な空間なのです。
このさりげなさが、一見地味だけどとても手の込んだ江戸小紋や大島紬のように、羽裏や着物の裏地にこだわる日本人のココロをくすぐるんですよね。

2016-03-19 10.56.22

受付では、デザインがスタイリッシュな小さなパンフレットと爽やかなフレーバーのキャンディが渡されます。
こんなところも心遣いがシャレてて、やっぱり世界のエルメスだと感じ入ってしまうのです。

「青いパパイヤの香り」という作品

2016-03-19 10.55.09

あらすじについてはネタバレになるので書きませんが簡単なストーリーはこちらから

エルメスが今回「青いパパイヤの香り」を選んだ理由は、「ル・ステュディオ」でのテーマが『自然 ― 軽やかなギャロップ:家の中』から来ています。
映画の中ではたわわに実るパパイヤや、虫の声、カエルそれらの自然がふんだんに映像に現れます。
青いパパイヤはベトナムでは、食事用の野菜として使われるのですが、甘く黄色く熟したら果物としてつまり別のものとして扱われることから、ただの小間使いだった主人公の少女ムイが大人になり、言葉を覚え黄金色に輝くアオザイに身を包んで愛する人の子供を宿した姿は、野菜としての青いパパイヤから、幸せな女性での象徴である熟した果物と重なって見えるのです。
最後に主人公ムイが朗読する詩が夏目漱石の「草枕」の一節であり、自然の豊かさや美しいほどの力強さを称えている部分が引用されていることも、さらに”自然”を意識させられます。
1950年ごろの、近代化する前の、都会の中であってもまだ自然がふんだんにあり、暮らしに自然が身近であったベトナムの古き良き風景が垣間見える映画です。

・・・ところで余談ですが。
ムイの初恋の相手であり、後半に遣えることになる新進気鋭の音楽家クェンの婚約者のマイが、英国ロイヤルバレエ団のチェ・ユフィそっくりだったのは、ビックリしました。
チェ・ユフィは日本出身のバレリーナです。(在日朝鮮人で福岡県の出身です)
彼女が出演する日本公演には、とことん駆けつけるほど大好きなバレリーナの一人なので、ちょっとドキッとしました。

Yuhui Choe — People — Royal Opera House

映画情報

銀座メゾン エルメスで上映される「青いパパイヤの香り」は2016年3月27日まです。
それ以降は、『自然 ― 軽やかなギャロップ:生ける者、死せる者』とテーマが変わり、第60回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品である「殯の森」となります。
それ以降は、こちらをご参考ください。

それと、映画「青いパパイヤの香り」は2016年4月2日にHDニューマスター版がリリースされます。
もちろん私は予約済みです。4月に届くのを楽しみにしています。

[amazonjs asin=”B0197ICNIW” locale=”JP” title=”青いパパイヤの香り HDニューマスター版 Blu-ray”]
[amazonjs asin=”B0197ICNLO” locale=”JP” title=”青いパパイヤの香り HDニューマスター版 DVD”]

【さゆりTHERAPY】

心理セラピー・カウンセリングを行っております。
詳しくはこちら

講座開催 予定

東京・浅草橋 & オンラインzoom にて、発酵食講座・九星気学講座を開催中

  • ブックマーク