九星気学では四盤揃いの縁起の良い日には「お水取り・祐気取り」や「最大吉方取り」に行くと良いとされている。
その吉日に、茨城県日立市の泉神社にお水取りに行ってきた。
私は運転免許は持っているがペーパードライバーなので、基本的には公共交通機関を使って移動する。
今回のお水取りも電車とバスとを乗り継いでの旅だ。
東京の自宅から「北東」方向の最大吉方位も取ることができる。
(必ずしも全員にとって北東とは限らないので、自宅位置からの方位を事前に確認が必要)
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旅程
上野駅を起点に旅程を組んでみた。
JR上野駅ーJR大甕(おおみか)駅:常磐線・特急
大甕駅(おおみか)バス停ー泉が森バス停:おさかなセンター行き
見知らぬ地方の駅にはトラップがいっぱいあるので、行く場合はご注意。
私もまんまとトラップにハマった。
けれど、それはそれで発見や出会いがあって楽しい。
注意点1
JR大甕駅には、この日は特急ひたちで行った。大甕駅は停まる特急とそうで無い特急があるので、事前に確認しておくこと。
停まらない場合は、途中常磐線各駅に乗り換えよう。
注意点2
JR大甕駅には「東口」と「西口」がある。
バスに乗りたい場合は「西口」から出ること。
私はそんなことも知らず、当てずっぽうで西口に出たらバス停があってラッキーだった。
注意点3
Googleマップでは、JR大甕駅から歩いて15分で泉神社へ行く、と何度検索しても表示される。
しかし、JR大甕駅に着いてから再度検索すると、JR大甕駅からバスが出ていて「おさかなセンター行き」に乗ると近くの「泉が森」バス停まで行けると表示された。
そこでバスで向かうことにする。
見知らぬ土地では、マイルストーンと思われる場所で再度調べ直すことは大切である。
1つのバス停から3つの行き先のバスが、つまり3種類のバスが発着していることに気付いておらず、1つのルートが3カ所を経由しているとすっかり勘違いしていた。
バス停で15分ぐらい待つと目当てのバスが来るので、トイレも済ませてからのんびり待っていたところ、時間より早くバスが来たので乗った。
・・・おさかなセンター行きのバスでは無かった。
乗車してGoogleマップを見ていたら、逆方向に進んでいるではないか!
間違えたバスに乗ったことにすぐさま気づき、1つ目のバス停で早々に降りる。
しかし、引き返しても「おさかなセンター行き」のバスには間に合わないので、その場所からでもそう遠くは無かったことから腹を括って歩いて行くことに決めた。
すると怪我の巧妙と言うのだろうか、超絶美味しい蕎麦屋を発見して舌鼓を打つことになる。
ちょうど、13:00を過ぎていたところだったので、お昼ご飯にちょうど良い。
泉神社境内
参道
遠くにこんもりとした森が見えてくる。
この辺りは「泉が森」と呼ばれていて、その名の通りの泉が湧く森なのだ。
この日はゴールデンウィークということもあり、写真には写っていないがそこそこの人が訪れていて賑わっていた。
御本殿に手を合わせた後、順路通りに進んでいく。
目洗の泉
まず、あるのが「目洗いの泉」
ちょうど地元のご年配の女性がガイドをしていたので、一緒にお話を聞かせてもらうと、この目洗の水を柄杓で掬って石碑にかけ「目洗の泉」と書かれている”目”の文字を手で撫でてあげるのだそう。
すると、目の病が治るのだそう。
偶然かもしれないが、この日撮影をするために左手にiPhoneを持っていたため、右手だけを使って「目」の字の左側のみ洗う感じになった。
後日、帯状疱疹になってしまい顔面に疱瘡が出た。
右側に疱瘡が出て、それは酷い状態になったのだが、「目」の字の左側はこの時洗っていたせいか無事だ。
泉龍木
本殿の真裏の位置にある。
地元の若い女性が説明していたが、よく聞き取れなかった。どうやら「龍」が眠っているというらしい。
御神木もあるが、それとば別だった。
湧水と弁天様
龍木から振り返るとそこには、弁天様の祠と素晴らしく透明な水が湧いていた。
境内の様子を動画に撮ってみた
お水取り「イトヨの里泉が森公園」
さて、肝心な「お水取り」をするために、湧水を汲むことになるが、泉神社内の湧水は看板にも書かれてあった様に「魚類の放流、供物、お賽銭」によって残念ながら汚染されている。
しかし、現地で調べているうちに、湧水を汲むことができる場所があることが分かった。
それが泉神社の横にある「イトヨの里泉が森公園」である。
最初に見た瞬間「え!?アヒルさん???」と思った(笑
ありがた味が一瞬薄れた気がしたが、実はこの飲用可能な水は、東日本大震災の時に多くの人を救ったのだそう。
泉神社のまわり一帯は湧水の水脈がたくさんあり、アヒルさんから出る水は泉神社の湧水ではなく、別途ボーリングをして飲水できる水として引いたものだ。
東日本大震災で日立市は水道管が壊れほとんどの家が断水となったが、アヒルさんの水を飲用として汲み、泉神社やその他の湧水源の水はトイレやお風呂、洗濯用として使われたのだそうだ。
感想
泉神社の境内は、少々人が多かったものの、ひんやりとした空気が流れ気持ちよい空間だった。
夏に来ると涼しいのだろうなと思う。
湧水は澄んで綺麗で、ただただ眺めているだけで心まで澄み渡っていく気持ちになれる。
地元の人たちも親切で、全く見ず知らずの自分にも「目洗の泉」について説明してくれたりする。
そんな心遣いも、こちらの心が澄んでくる理由の一つだ。
湧水が穏やかな空気まで、湧き出している気持ちにすらなった。
奈良時代 713年に風土記撰進の官命が出された際に書かれた「常陸国風土記」には「蜜嵐の大井」として記録に残っており、人々の憩いの場だったのだそう。
1300年以上も前からここでは、人々が集い助け合い、水が澄み良い気が流れる場だったのだろう。
ここに足を運んだことにより、そのご利益もいただいた気分で、心から”来て良かった”と思えるところだった。