信州・松本を訪れたら、やはり食べておきたいのが「信州そば」。
松本には数多くのお蕎麦屋さんがありますが、今回訪れたのは、住宅街の一角にひっそりと佇む 「そば処 浅田(あさだ)」 です。
観光客で賑わう松本駅周辺から少し歩いたところにあり、落ち着いた雰囲気の中で本格的な手打ちそばを楽しめるお店です。
松本で、何人か地元の人に「おすすめの蕎麦屋はどこですか?」と質問してみたのです。
するとたいてい、この「そば処 浅田(あさだ)」 か、「野麦」の名前が出てきました。
それぐらい、松本では美味しい蕎麦屋の上位ランクにあるお店なんですね。
住宅街に佇む、風情ある蕎麦屋

大通りから一本入った静かな通りを歩いていると、「そば処 浅田」と書かれた看板が見えてきます。

瓦屋根の建物に白い壁、そして入口には赤茶色の暖簾。
派手な装飾はありませんが、いかにも美味しいお蕎麦がいただけそうな、凛とした佇まいです。
暖簾をくぐると、木の温もりを感じる落ち着いた空間が広がります。

木製のテーブルや椅子、障子など、どこか懐かしさを感じる店内。
ゆっくりと蕎麦を味わいたくなる雰囲気です。
自家製粉にこだわる、手打ちそば

「そば処 浅田」は、1995年創業の蕎麦店。
全国からその時季に適した蕎麦の実を厳選し、自家製粉して手打ちするという、蕎麦へのこだわりを持つお店です。
メニューは実にシンプル。
- ざるそば(一枚)1,100円
- 十割ざるそば(一枚)1,300円
- きのこそば(温かいそば)1,500円
※価格は訪問時のもの。きのこそばは夏季休止。



天ぷらや丼物などはなく、まさに蕎麦そのものを味わうためのお店です。
こうした潔さにも、お店の自信が感じられます。
まずは信州の日本酒を一杯
店内に入ると、座敷の方に案内されました。

信州といえば、日本酒も楽しみのひとつ。
浅田では、長野県の地酒を中心に、こだわりの日本酒が揃っています。

メニューには大信州や真澄など、信州を代表する銘柄も。
冷酒を少しずついただきながら、蕎麦が運ばれてくるのを待つ時間。
旅先でいただく昼酒には、日常とは違った贅沢があります。

そうこうしているうちに、お汁も運ばれてきました。
美しく盛られた手打ちそば

運ばれてきたのは、竹ざるに盛られた手打ちそば。
細めに切り揃えられた蕎麦は、ほんのりと灰色がかった上品な色合い。
つややかな蕎麦の表面からも、丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。
まずは何もつけずに、蕎麦そのものを味わってみたいところ。
そして、つゆにつけていただきます。
浅田の特徴のひとつが、薬味の辛味大根。
長野県下條村の特産品として知られる「親田辛味大根」が使われています。
一般的な大根とは異なる、しっかりとした辛味が特徴です。
この辛味大根を少しずつつゆに加えることで、蕎麦の風味が引き立ち、また違った味わいが楽しめます。
わさびやねぎとともに、薬味による味の変化を楽しめるのも魅力です。
蕎麦のお味はというと、少し硬め。
これが、箸を進めていくうちに、少しずつ硬さも和らいでいきます。
つまり食べ始めと食べ終わりにかけてグラデーションのように、緩やかに歯応えが変化していくという、いい茹で加減。
素晴らしいです。
松本で味わう、シンプルな贅沢
お蕎麦そのものを味わう。
日本酒を少し楽しむ。
そんなシンプルな時間が、旅の楽しさをいっそう豊かにしてくれます。
松本には素敵なカフェやレストランもたくさんありますが、信州の食文化に触れるなら、やはり手打ちそばは外せません。
「そば処 浅田」は、蕎麦好きの方はもちろん、松本で落ち着いた昼食を楽しみたい方にもおすすめしたい一軒です。
松本で乗ったタクシーの運転手さんから、興味深いお話を伺いました。
松本そのものは蕎麦の大きな産地ではないそうですが、周辺には良質な蕎麦が育つ地域が数多くあり、松本には各地からさまざまな蕎麦が集まってくるのだそうです。
なるほど!
だからこそ、松本のお蕎麦屋さんは、数ある蕎麦の中からそれぞれのお店が理想とするものを厳選し、こだわりの蕎麦を提供しているのですね。
同じ松本でも、お店によって蕎麦の風味や味わいが違う。
そんなことを知ると、松本でのお蕎麦屋さん巡りがますます楽しくなります。
特に私のような「そばっ食い」には、たまらない街です。
そば処 浅田|店舗情報
店名: そば処 浅田(あさだ)
住所: 長野県松本市深志3-10-11
電話: 0263-33-0826
営業時間: 11:30〜16:00(売り切れ次第終了)
定休日: 日曜日・月曜日(臨時休業あり)
アクセス: JR松本駅から徒歩約15分
駐車場: あり
※営業時間・定休日は変更になる場合があります。訪問前にご確認ください。
松本の街歩きの途中に、こだわりの手打ちそばを味わってみてはいかがでしょうか。
